コンテンポラリーダンスの成り立ち・魅力を語る

すいです。今回はコンテンポラリーダンスの魅力について語ります。

コンテンポラリーダンスについて

1980年代から広く使われるようになった語。字義的には現代の舞踊すべてを指すが、一般には、バレエ、フラメンコ、ジャズダンスといった既成のジャンルに属さないものを指す。そこにはモダン・ダンス、バレエ、舞踏など、様々なジャンルの影響が入り交じっている。

参考コトバンク

コンテンポラリーダンスとは？

みなさんはコンテンポラリーダンスという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。ダンスをしたことがない人にとっては、耳慣れない言葉だと思います。

コンテンポラリーダンスを簡単に言い表すならば、従来のクラシックバレエにはないような、新しい要素を含んだ踊りです。今までにはない踊りを創作していく前衛芸術でもあると言えるでしょう。

コンテンポラリーダンスの歴史

歴史的背景から見ていきましょう。

「ダンス・コンテンポランヌ」

この言葉はどこの国のものか分かりますか？･･･そうフランスです。

1970年代に、フランスではデサントラリザシオンという文化の地方化が押し進められ、芸術領域において大規模な予算が組まれました。身体領域においては、コンテンポラリーダンスが誕生するきっかけとなる、現代舞踊団や現代バレエ団が設置されたのです。

ほどなくして本来のバレエに新たな要素が含まれたものや、反バレエ的なダンスが踊られるようになります。コンテンポラリーダンスは、フランスから始まり、ヨーロッパ、アジア、中東へと広まりました。各国独自の文化や特色を取り入れながら、人々に驚きや衝撃を持って受け入れられ、発展していきました。

日本におけるコンテンポラリーダンス

ではコンテンポラリーダンスは日本において、どのように定義され位置づけされているのでしょうか。

日本におけるコンテンポラリーダンスは、既存の踊りの枠に収まらないダンスとされています。先ほど説明したダンスから派生したものではないのですが、何故かコンテンポラリーダンスという名称で普及していきました。新しいダンスという枠組みではきっと同じだったのでしょうね。

フランスはもちろんのこと、ヨーロッパやアメリカのほとんどのダンス学校では、コンテポラリーダンスを学ぶことのできるコースがありますが、日本では公的な教育機関はありません。まだまだ未開拓で認知が低い芸術領域であるのです。

時代が新しくなると共に、本来のコンテポラリーダンスの定義は、新しい創作の出現によって、変容していくものであると言えるでしょう。

コンテンポラリーダンスの魅力

最後にこの記事のタイトルともなっているコンテンポラリーダンスの魅力について説明します。説明すると言っても芸術の見方、感じ方、考え方は、人それぞれであるので、これはあくまで観客の中の1人の意見であるということをご了承ください。

コンテンポラリーダンスは、バレエのような美しさを追求した踊りではないと、私は感じています。バレエは踊り手が、美しいことはもちろんのこと、音楽も美しい。舞台も美しい。視覚的な美や、聴覚的な美を非常に繊細的に組み合わせている総合芸術です。

コンテンポラリーダンスでは、そのような美しさを感じることはバレエに比べると少ないように思えます。それは決まった型がなく、正解も不正解もないからです。

知識や技術よりも、踊り手の心を表現し、伝えることが重要視されています。みなさんも生きていく中で、社会や人に対して、憤りや、不満を感じたことがきっとあると思います。もちろん幸せを感じることも。その感情を、身体表現という手段を用いて、第三者に伝えることができる訳です。

心を表現するということは、人が見たくない、人に見せたくない一面も表現していかなければなりません。暗くて、気持ち悪いと感じるダンスもあります。しかし、それも芸術です。美しいものだけが芸術ではないという答えを出した、現代芸術家の心。その心が共鳴し合い、また新たな作風が誕生し合うのです。

これこそコンテンポラリーダンスの魅力であるのではないでしょうか。

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(著：すいちゃん)